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化学のおもしろそうなお話

こんばんは、iPX高橋です。

前回は物理の解き方を書いていたので、今回は化学のお話をしていきたいと思います。
単に化学といっても範囲は広いので、元素をクローズアップしてみていきたいと思います。

はじめに

去年の11月20日に名称の決まっていなかった原子番号118までの元素が全て命名されました。この中には、日本が命名権を得た原子番号113ニホニウム(Nh)もあります。名称の決定までにいろいろありましたが、日本由来の名前が付いたのは純粋に喜ばしいです。そういうこともあり改めて原子の性質を見て化学の一端を楽しむのも良いかなと思いました。
皆さんが化学の勉強で原子を覚えるとき、周期表に語呂合わせを使っていたりしたと思います。私もそうでして、放送禁止用語入りの語呂合わせとかが周りで使われていました。ですが、名称だけ覚えてもさみしいので、元素に関する面白そうな話をして皆さんに興味を持っていただけたらなと思います。

C:炭素

言わずと知れた元素。原子量の基準になっている元素であり、化学の世界で中心となるような元素です。無機・有機にかかわらず様々な性質を持っていますが、今回は無機の視点から見てみようと思います。
原子番号6、原子量は12.01で炭素12および炭素13が安定して存在しています。最外殻電子数は4で、結合の手が4本と多く様々な化合物が見られています。また、単体でも様々な形状があることが面白いです。グラファイト、ダイヤモンド、フラーレンカーボンナノチューブなどなど。特にグラファイトとダイヤモンドの性質比較は高校化学などで頻出であり、構造の比較や電気伝導性の有無がよく言われます。
では、具体的にグラファイトとダイヤモンドはどう違うのでしょうか。グラファイトは結合の手のうち三本を用いて正六角形状のシート構造を取っています。残り一つの最外殻電子はというと、単体の中で自由電子として動き回れるようになっています。これが、金属の自由電子と同じ働きを持ち、電気伝導性を示すようになります。ダイヤモンドは四つの結合の手で正四面体状となっています。構造上自由電子がないため、電気伝導性は示しません。
炭素は話を挙げだすとキリがないので、興味のある人はいろいろと調べてみましょう。有機の分野でも面白い話がたくさん出てきます。

W:タングステン

周期表の中でも異彩を放つ元素(文字的な意味で)。高校化学の問題とかでもそれなりに取り上げられるので、よく知っている人も多いでしょうか。普段聞きなれない名称ではありますが、意外と身近なものに使われています。
タングステンは化学的に安定している物質であり、融点が非常に高く、金属中最高温度の3380℃です。また、原子構造が高密・強固であり、重く硬い物質です。モース硬度で言えばダイヤモンド10に次ぐ9を誇ります。上記のような性質から、電球をはじめとする様々な家電やコピー機などの放電線に用いられています。

あとがき

元素は一つ一つ違った性質を持っていて、様々な反応をします。周期表などからただ元素の名称を知るだけよりも、その性質を調べてみると様々な面白い発見があるかもしれません。