ピーブの箱と消えていくインターネット
「将来にインターネットはどうなりますか?」
ラジオのアナウンサーさんがさりげなくその質問をしました。
僕はiPXのコードプレーヤーの一人、マイクです。
古い人間かもしれないのであまりテレビは見ないがほぼ毎日ラジオは聞いています。
しかし、そのおかげで約1ヵ月前にこのドキュメンタリーが聞けました。
番組のタイトルはもう忘れましたが、テーマはコンピュータと21世紀の社会。
先ほどの質問の答えが「もちろん、インターネットが近いうちに消えますよ。」と聞いて
僕はちょっとビビりました。
答えた人は何十年も前からパソコンやインターネットの世界で仕事をしてきた人なんです。
80年代の始まりからEメールを使って、90年代の始まりからオンライン新聞を作っきたこの人は
なんでこういうことを言ったりしているのでしょう。
それは "すべてが消える" の意味でした。
「これからはね、インターネットがどこにあるものになる。どこにもあるから人に気付かれなくなる。多くの人がいずれインタネット
のことは認識しなくなる、地下水道や電気と一緒。見えなくなって、忘れられたものは "消えた" と考えます。」
その結論に私は100%賛成はしていないですが、やはり面白い意見だと思います。
僕は問題がおこらない限りそういう細かいところはあまり考えない人です、インターネットは自分の生活の背景にすぎない。
しかし、進む前に僕はあまりいい例にならないかもしれない。
僕は、4歳で初めて家でパソコンで遊んだ。8歳でプログラミングを始めた。13歳でインターネットがあった。
そういう風に今までBASICやPERL、TCP/IPやRISCとCISCの違いを学んできました。
今の僕の考え方は多分何よりもコンピュータの世界に影響されてしまいました。
そのおかげで現在のインターネットが僕には理解しやすい。
このブログを読んでくれている人も似ている立場だと思います。
でも他の人ならどうでしょう。
船のエンジニアのお父さんは、ある日僕にこんな話をしてくれました。
その日会社ではスラスタ制御について打ち合わせがありました。
その中の一つの質問が
「もし完璧なコントロールパネルがあったらどういう形をとるのか?」
色んな答えが上がって、どんどんイメージが複雑になってしまった。
その時にお父さんは言いました。
「違うよ。必要なのはただ一つの大きな赤いボタンだけです。
1回押したら、システムが行うべきことを全部順番にやってくれるる。
2回目押すと終了。それ以外のダイヤルやスイッチが邪魔になるだけ。」
(お父さんがいつもその言い方のせいであまり人気者ではなかった
だけど...)
その制御パネルが後でお父さんのニックネームで「ピーブの箱」と呼ばれるようになりました。
シンプルでユーザーが望んでいる役目を果たせる。
しかもそれにはスタートとストップしかボタンがありません。
深く考えたくなったらそれでもいい。
それ以外の人にとっては、ピーブの箱が生活の背景の一部になる、
"消える" ようになる。
僕はラジオの人みたいにインターネットやそれに準じるシステムが自然に背景になる
と思わないです。もしなったらそれは私たちのような人の努力のおかげ。
やはり「問題ない限りは考えない」がポイントです。
システムを作ったら、
- そのシステムを初めて使おうとする人が勉強しなくても使えるか?
- しばらく使わなくても使い方を忘れないか?
- 集中できなくてもやりたいことがミスしないでできるか?
この質問を三つとも「はい」と素直にいえるシステムは珍しいと思います。
一つも存在していないかもしれないです。
でもそれがすべてのインタフェースデザイナーだけじゃなく、
そのインタフェースを制御しているシステムのデザイナーの真のゴールだと思います。
それをクリアしたら インターネットが本当に消える かもしれません。
皆さんはどう思いますか?