iPX社員によるブログ

iPX社員が"社の動向"から"自身の知見や趣味"、"セミナーなどのおすすめ情報"に至るまで幅広い話題を投下していくブログ。社の雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。

本を読もう

今年度から社内が3つの部門に組織化されて、リーダーとなりました、加藤です。

私自身はこれまで子分を持つことが無く、また社会人になってからあまり体系的に育成を受けるという経験が少ないため、若手社員の育成という新たな課題に直面しながら日々を過ごしています。

「本を読もう」キャンペーン始めました

という事で、若手に刺激を与えるにはまずは自分の脳みそにも刺激を与えなくてはいけない、と考えて去年よりも読書量を増やすべく、常に鞄に本を一冊入れておき、時間のある時に読書できるようにしています。

一時期はKindle電子書籍を購入していましたが、読んだ本を会社に置いておいたり、若手に課題図書として渡せるように、書籍で購入しています。

本を読む人、読まない人

本をよく読んでいる人は、相手と少し会話をするだけで「あ、こいつは全く本を読んでいないな」というのはすぐに気付いてしまうそうです。

それは語彙が貧弱だからです。貧弱というのはボキャブラリーの数が少ない&幼稚(子供っぽい)という事です。

自分の語彙力はどれくらいだろう?というのは、こちらのサイトで調べることが出来ます(あくまで参考値として)。試しにやってみて下さい。

語彙力推定テスト

http://www.kecl.ntt.co.jp/icl/lirg/resources/goitokusei/goi-test.html

ちなみに私が試した結果は「大学生レベル」よりちょっと上くらいでした。

読書=脳みそのトレーニング

脳みそも肉体と同じで、トレーニングが必要です。 トレーニングの質と量によって、その人の脳みその性能が決まってきます。 (ここでは遺伝については触れない)

肉体の場合は、トレーニングをすると見た目が変化するので結果が分かりやすいのですが、脳みそがしっかりトレーニングできているかどうかは、ぱっと見では分かりづらいものです。

ただし、会話の内容や文章には如実に表れるので、分かる人(脳みそがトレーニングできている人)にはすぐバレてしまいます。

iPXは学歴不問で採用をしていますが、取引先やお客様から「あ、こいつ駄目だな」と思われないように振る舞う必要があると考えています。

最近読んだ本の紹介

私が最近読んだ本を2冊紹介したいと思います。

センスは知識から始まる(水野 学 著)

センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる

著者の水野さんの本業はアートディレクターで、ダントツの人気を博しているゆるキャラ「くまもん」をディレクションされた方です。

そのため、本の中で取り上げられている題材はアート寄りですが、メッセージは普遍的なことですから、私達の生活、仕事にもそのまま当てはまるものです。

「センスが良い」とはどういう事か?

本書の冒頭では、巷で良く言われる「センスが良い」という言葉の意味について説明しています。

「センスが良い」とは、言い換えると「見立てが良い」「そのシチュエーションに対して最適な答えを導けること」と定義しています。

そして、シチュエーションに対して最適な答えを導くために必要な要素は、

  • 分析の能力
  • 知識の蓄積

と説いています。

まず、最適であるためにはそのシチュエーションで何が求められているかを正しく理解することが必要になります。 正しく理解することによって、正しく課題を設定することが出来ます。 ここが一番重要で、課題を正しく設定できないと、明後日の方向を向いた答え・提案になってしまいます。

そして、正しく課題が設定出来ればそれを解くのは基本的にセオリーに則って進める事が出来ます。 この時点で必要なのはセオリーを知っていることなので、知識の蓄積量がものを言います。

このように、ほとんどの場合において、センスの良い答えを導くのは当てずっぽうではなく、裏付けを持った確立された方法論である、と著者は説いています。

センスを身に付けるにはどうしたら良いか?

センスの仕組みを分解して定義することで、センスを身に付ける、センスを高めるための方法も自ずと見えてきます。

この本のタイトルの通り、知識を身に付けることです。

特に、特定の分野に偏らずに様々な情報に対してアンテナを張ることによって様々な知識を取り入れることを奨めています。

畑村式「わかる」技術(畑村 洋太郎 著)

畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)

畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)

著者の畑村先生は、最近では「失敗学」の権威のような形で紹介されることが多いようですが、東大や工学院大学で創造工学の授業を担当している先生です。

工学系の先生にありがちな、専門書のような文章ではなく、非常に読みやすい文章を書かれる方で、かなり多くの著作を出されています。

「わかった」=「テンプレート」

本書の中で「わかった」状態とは、自分の中に持っている「テンプレート」に当てはめることが出来た状態、深く理解できた状態、と表現しています。

ここで言う「テンプレート」とは、最近のビジネス書に良く出てくる「フレームワーク」と同じ意味で使われています。 物事を理解するための枠組み、という意味です。

「わかった」≠「知っている」

「テンプレート」ですから、自分でそれを使いこなすことが出来る状態になっているはずです。

一方、「知っている」は単にその情報を記憶しているだけ、深く理解できていない状態を指します。

そのため、他人に違う言葉で説明することが出来なかったり、それを使いこなすことが出来ないかもしれません。

この「知っている」と「わかっている」の違いを意識することが重要です。

創造的な思考をするために必要なこと

創造的な思考に必要な要素は、、

  • なるべくたくさんのテンプレートを持っていること
  • テンプレート同士が関連付けられること
  • 抽象化されていること

が挙げられます。

たくさんテンプレートを持っているだけでは、ただの「物知りな人」で終わってしまいます。

テンプレート同士が関連付いていて、かつ抽象概念を上手く使いこなせる人は柔軟にテンプレートを変更、拡張、新規作成が出来る人となります。

そういう人は「飲み込みが早い」場合が多く、また「創造的な思考が出来る人」となります。

この2冊に共通したメッセージ

それぞれ異なるルートで出会った本ですが、メッセージは共通していると感じました。

  • 取り入れた情報を処理(分析)して、知識(テンプレート)として記憶すること

これを実践するには、読書というのは非常に安価で手っ取り早い手段だと感じています。

今年はなるべくいろんな本に手を出してみようと思います。