仕事における視野と視点
お久しぶりです。今回ブログ担当の寺田です。
私はプロジェクトマネージャーとして複数案件のマネジメントを日々並行して実施しています。
ただ2年前は開発者であり、通常のシステム開発を実施していました。
ここ数年で会社の毛色に変化があり、AIベースでの開発が大半を占めるようになりました。
AIにおけるマネジメントも通常とは異なるため、日々勉強です。
開発者としても、プロジェクトマネージャとしても常々思う事は
「見えていないものはないか」
です。
今回は「仕事における視野と視点」の話をしたいと思います。
視野とは?
wikiによると「目に見える範囲」
知識や考え方の幅の広いことを「視野が広い」ということがある。とあります。
つまり物理的に「見えている範囲」と
「知識がある・考えが至っている範囲」を併せて その視野も持っていると言えるでしょう。
冒頭の「見えていないもの」はこの視野がないものを指し、
この割合を如何にして少なく出来るか、これが仕事において重要だと私は考えます。
仕事における視野とは?
- 与えられたタスクの守備範囲
- プロジェクトの中でのタスクの位置付け・個人の役割(ロール)
- プロジェクトの目的・先方の要求
- 会社方針から見たプロジェクトの有用性
- 市場から見た会社の立ち位置
更なる上位の視野もあるかもしれませんが、私が見えているのはこれくらいです。
各視野における考えるべき事
与えられたタスクの守備範囲
まずここでは「タスク」のレベルによって相違がある点は一旦除外します。
この視野は自分のタスクのみを指し、与えられたタスクは何が出来れば良いのか
を考える事で自然に持つべきレベルのものです。
考えるべき事は
- 必要な情報がどこにあるか。(ネット、文献、その他知見を持った人は誰か など)
- タスクを遂行するために必要な情報は何か。
プロジェクトの中でのタスクの位置付け・個人の役割(ロール)
自分の守備範囲が把握できている事が前提になります。
この視野はプロジェクトが成功に至るために、各個人の守備範囲が全体の中でどういう意味を持つのか
を考える事で持つ事が出来ます。
考えるべき事は
- プロジェクト全体での位置と役割は何か?
- 関連のある領域はどこか?(≒他チームや他役割の領域との連携)
- 役割が欠損した際のリスクは何か?(≒責任)
プロジェクトの目的・先方の要求
この視野は基本的にはリーダーやマネージャーが持つべきものです。
ただこれをプロジェクトの各メンバーが意識している場合、プロジェクトの進行にプラスに働きます。
考えるべき事は
- 先方が何をしたいのか?何が一番やりたいのか?(≒要求分析)
- 何が達成できればゴールなのか? (≒提案)
- このプロジェクトを遂行する上での必要な要素は何が必要か?
- 要求が変化した場合のプロセス・対策は?
会社方針から見たプロジェクトの有用性
この視野はプロジェクトが会社全体の取組みの中で、何に役立つのか、
プロジェクトを成功させた後どのような影響が考えられるかを想像できているかがポイントになります。
この視野を持つためにはまず会社方針がどこを目指しているのか認識する必要があります。
考えるべき事は
- プロジェクトで得られる知見と活用法は何か?
- プロジェクトの中でのメンバーの育成方針をどうするか?(≒教育方針)
市場から見た会社の立ち位置
ここは・・・経営者目線なので、まだ私も持てていません。
まとめ
上記のようにより広い視野を持つ事で、個人の仕事に「意味」がある事が
分かります。
自分の仕事が本当に必要なのか、悩んだり・困ったりしている方は
一度この辺りまで考えを巡らせてみると納得できるかもしれません。
視野を広く持つ事は「自分の持つ考えを見直す」良い機会になると考えます。
視点とは?
wikiには
どこから見ているかという、対象を見るときの立脚点のこと。
どこを見ているかという、注視点のこと。の2つの意味があるとあります。
仕事においても視点の定義は変わらないと思います。
どこから見ているか
物事を考える時、誰目線で見るかで「見えてくるもの」が変わります。
例えば人であればエンドユーザー、先方のマネージャー、自社の運営、マネージャー、開発者等で
あり、それぞれのベースとなる考え方が異なります。
これにより目的、要件の落としどころ、開発の手法、開発におけるリスク等、認識の齟齬が発生します。
皆さんも経験があると思いますが、認識の齟齬は100%発生するのですが、いろんな立場の目線から
考える事で、この認識の齟齬を少なくすることは可能だと私は考えます。
自分の立場だけで考えている方は、他の立場に立って考え直すと見えてくる世界もありますので、
試してみてください。
どこを見ているか
皆さんも会議中に、
「ん?今何の話?」「論点がズレていない?」「飛躍しすぎなのでは?」のような
事になった経験が1度はあると思います。
会議にはアジェンダがあり、そのアジェンダを基に議論をして物事を決める
という流れがあります。
この流れに沿わない場合、時間がかかるだけの無駄な時間となります。
会議だけではありません、通常の会話においてもどこを見ているかは
常に見据えて会話する事は最も重要な事です。
日常会話でも話がかみ合わない事ってありますよね。
それは「どこを見ているか」が相手と異なるからです。
相手がどこを見ているかを意識すると、自分の視点が間違えていたり、
また自分の方が正しい視点だという判断がつけられます。
まとめ
「どこを見ているか」を自分の視点から他の視点に切り替える事で、
今まで見えていなかったものが見えてきたり、解決しなかった問題が解決したりします。
自分の中で小さな「パラダイムシフト」が起こります。
普段の仕事の中で覚えのある方は、今自分の「見ているところ」が正しいのかどうか、
定期的に立ち止まって考え直す習慣を付けると良いかもしれません。