iPX社員によるブログ

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単純作業と精度の出し方と人への作業の頼み方

こんにちは。何かとドタバタした世の中ですが、いかがお過ごしでしょうか。阿部です。
弊社でも時差通勤が行われ、早く来て早く帰る人もいれば、だいたい今まで通り来る人もいて、なんとなく時間感が狂う感じがします。
まあ、自分は早く出てもラッシュ回避できないのでいつもどおりなんですが・・・

さて、今回ですが、過去の事例から人に作業を頼むときに必要なことを考えてみたいと思います。

今回の顛末

今回の事例ですが、とある教師あり学習で使用する教師データを作成するときでした。
教師データを作るときは一定のルールを作るのですが、今回の場合は

  • 対象の物体の角4点にマーキング(点を打つ)を行う
  • 点は時計回り順に番号を振る
  • 見えていない角も画像内にあると推測される場合は推測される位置にマーキングをおこなう

の3つのルールに従った教師データを作成していました。
教師データ作成用のツールもカスタマイズし、画像も準備しましたが、いかんせん画像数が多いためプロジェクトメンバーでは
対応に限界があるということで他の方にもお手伝いいただくとこになりました。

ちょうど別案件や社内業務で忙しいこともあり、作業方法などの説明も別の方にお願いして、作成された教師データをもとに
学習を行ったのですが、どうにも物体の認識ができなかったり、物体の角位置の認識があらぬところに飛んでいったりと思わしくない結果になることが
多かったため、使用するデータの絞り込みなどを行っても改善しなかったため設定されたマーキングを精査してみたところ、どうもマーキング位置にブレがあることが確認され、これが認識率の低下につながっていることがわかりました。
最終的にはデータの修正を行う事となり、結構な工数を使用することになりました。

人に頼むときに気をつけること

データの修正を行って事なきを得たものの、精度の低いデータが出来上がってしまったのも事実。
原因を考えると、途中でのデータチェックを怠った等ありますが、意外と大きいのが「この作業はどういう意図で行う作業なのか」
ということを説明できて居なかったのも大きかったかなと考える次第です。
この教師データの主眼の1つである「物体の角4点を取得するためのデータ」を強調できれば、点の位置の精度のばらつきは減ったのではないでしょうか。
基本、教師データ作成というものは単調作業の連続です。連続するとどうしても勢いで作業しがちになるのも事実です。
そんなときでも、データの性質や目的等を知っていれば精度を維持することもできるのではないかと考えます。

やっぱり人に頼むのは難しいけど

いずれにしろ、人に作業をお願いしたり、人を教えるのは何かと大変です。
ちょっとしたことでモチベーションや成果が変わるので、そのあたりをうまく引き出せるやり方を身に着けていきたいところですね。