人形塗装記
TCDのタキヤマです
前回は車の話ということで車検について書きましたが、
結局車はまだ決まっておらず、あと1年で決められるか?17年目車検しちゃうか?で迷ってます。
いよいよオートモーティブ名古屋も近付いてきたということで、
前回のオートモーティブワールド2020(東京ビックサイト)の出展物であった
「逆強化学習(AI)を用いた軌道推定とモデル予測制御」で使用した歩行者人形の制作過程を紹介しようと思います。
展示会にお越し頂いた方には「ラジコンの展示」で伝わるかと思います。
今回の記事は展示物の本筋の内容とは全く関係のない装飾側の内容です。
元々頭を動かすより手先を動かす方が得意なタイプなので、
なかなかに無茶な作業期間でしたが、わりと楽しく作業していました。
3Dプリンターで造形
まずは適当なフリーの人間のモデルを今回のラジコン用コースに合わせたサイズで出力しました。
(この過程も写真残しておけば良かったです)
3Dプリンターで出力した人形は補助ありだったため、出力したばかりでは背中側に格子状の樹脂がガチガチについているので削ります。
時間が限られていたのでリューターでバリバリ加工していきます。
私が削ったものがこちら
30分くらいでガガっと削りつつも、ちゃっかり服のシワの造形もしてました。
エアブラシ塗装
ここから塗装です。
造形からそのまま持ち帰って一晩で全塗装です。
次の日までには人形を使いたいというオーダーだったので乾燥期間とか全部無視してます。
室内用の塗装ブースを引っ張り出して
表面処理は全くしておらず、
樹脂の種類的に溶剤が侵食して痛めてしまいそうだったのと、
塗料の食いつきも心配だったのでプライマー入りのサーフェイサーで下地処理をしてます。
サフ処理すると、背中側は流石に荒さが目立ちますが、きれいに処理する必要もないので無視します。
時間の都合上、色を入れ替える時間が惜しいので、塗料カップの中で少しずつ濃くするような調色はしつつ
黒系で服の陰影の部分も全部同じ色で塗ってしまいます。
光を意識して紫を薄く塗り重ねながら濃薄をつけていき
艶消しコーティングして完成です。
下半身が黒一色なので、靴だけは艶ありにしていたりします。
全部で3体必要だったので、ガンガン塗っていきますよー
こちら2体の背中の処理はそれぞれ別の社員にお願いしました。
結構個性が出てますね。
こう改めて見ると色の使い回しが多いです。
塗り終えたのでコーティングして仕上げます。
汚し塗装用の粉を使ってデニムっぽい表現付けてみたりはしてます。
完成!
最後にこんな感じで適当に台座を作って完成です。
これが実際の展示会ではこうなりました。
今はなぜか社内の電子レンジの上で佇んでいます。
オートモーティブワールド2020ではライブ開発をしていましたが、
色々なトラブルが重なり、会期中には残念ながら満足の行く結果とはならず
跳ね飛ばされてしまった人形たち…
ですが、オートモーティブ名古屋では本来の姿を見せられるよう準備中なので、
歩行者人形を避けて走るラジコンの姿を見て頂ければと思います!