国立天文台公開に行ってきました
こんにちは、いいじまです。
先週「三鷹・星と宇宙の日 2015」(国立天文台特別公開)に行ってきました。
見てきたもの
天文台というと「大きな望遠鏡がありそう」というイメージですね。
実際、 50cm 望遠鏡(条件が良ければ日中に金星を見ることもできる) や下記の写真のような巨大な太陽フレア望遠鏡もあります。
しかし近年は「望遠鏡らしくない」道具を使うことが多いようです。
例えば可視光ではなく電波で星を見る「電波望遠鏡」はパラボラアンテナ。
可視光では見えない星を見ることができて、その星にどのような分子が存在するかまで知ることができるそう。
近年の成果ではアルコールや「アミノ酸一歩手前の物質」が見つかっているそうで、もしアミノ酸が見つかれば宇宙に生命が存在するかもしれないという話になるとのこと。
また、コンピュータシミュレーションでの研究も盛ん。
「天体が衝突したらどうなるか」「複数の天体がお互いの重力の影響を受けた結果どのような動きを見せるか」などをシミュレーションしています。
写真はそんなシミュレーションを支えているスーパーコンピュータルーム。
ラックにはむき出しの基盤がズラリと並び、常に空調がかかっています。30℃を超えると警告が発せられるようになっているそうですが万一空調が切れたらと思うと肝が冷えますな。
シミュレーションの成果は「4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2U)」で映像化されています。
今回の特別公開でも上映されていたのですがとにかく人気の展示なため整理券はあっという間に配布終了。次回は見たいなあ。
聞いてきたこと
今回の特別公開のテーマは「アストロバイオロジー(宇宙に生命を探す)」。
「生命」の定義は実はまだ確定していないんだよー、というお話と共に聞いたのが以下のようなこと。
- 「水が液体で存在し得る天体」を探したり、宇宙にアミノ酸を探したりしている
- とはいえ、地球だってかつては表面が全て凍りついていた時期がある
- そして土星の衛星エンケラドス(エンセラダス)の凍りついた表面の下には塩水の海があることがわかっている
- 太陽から離れた土星近傍において「液体の水」があるということは、地熱があるはず。
- 熱があるならそのエネルギーから生命が生まれていてもおかしくないのではないか?
というわけで、現在エンケラドスは大変注目されているそうです。