iPX社員によるブログ

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社内システム管理側から見たテレワーク

こんにちわ、 iPX のコクブンです。
最近は社内のシステム管理を中心に作業を行っています。そこで、今回はシステム管理の立場から「テレワーク」について思うことを書き連ねてみたいと思います。

COVID-19 が弊社にもたらしたもの

そもそも、わずか 1 年前の今頃、弊社は「テレワークなんてあり得ない」という考え方で業務に従事していました。
もちろん社外に出て業務に従事しているメンバーもいましたし、出張等で遠隔で業務・管理を行うといったことは以前からありましたが、基本的には「事務所に出社して顔を付け合わせて話をしながら仕事を進める」ことを前提として成立している状態でした。
そんな中で発令された緊急事態宣言。出来るか出来ないかという議論をすっ飛ばして、とにかく「やるしかない」状況に追い込まれる様にして弊社の「在宅勤務」は開始されました。
当初はほぼ全日在宅勤務(本社管理機材を利用する等の物理的理由がある場合のみ出社)から始まりましたが、緊急事態宣言の解除を経て徐々に出社割合を増やし、現在は全社員週 3 日出社の体制で在宅勤務を継続している状況です。
未だいくつかの側面においての問題は抱えてはいますが、それでもこの体制を継続出来ていることを鑑みると、少なくとも「働き方の変化」という点においては会社として得たものは大きかったと言えるのでしょう。

システム管理から見た「在宅勤務」

一方、システム管理の面から見てどうだったかを振り返ってみると、過去、様々な経緯があってあれこれと揃えていたこともあり、強制在宅勤務開始の時点で必要となりそうな環境*1は一通りありました。
が、あるとは言ってもあくまでも「通常の業務を遂行するの必要と思われるので用意した」環境であり、それが在宅勤務ベースでの業務形態に耐え得るかは正直未知な状態でした。
そういう意味では、システム的にも「やるしかない(やってみるしかない)」状況には変わりありませんでした。
その様な中で実際に在宅勤務が開始されたところ、最初の 1 ヶ月くらい*2は特に気になることも起きないまま順調に運用が出来ていました。
しかし、緊急事態宣言が解除され、出社と在宅が混在する中で業務を進める様になると、潜在していた問題が次々と明るみになってきました。
特に各社員から真っ先に挙がったのが、「つながらない」、「回線が遅い」という意見でした。*3
尤も、「全くつながらない」ケース(回線障害系)は別として、「回線が遅い」というのは個人の感覚的な要素も含むため、必ずしもシステム管理の面から改善出来るものではないのですが、事実として Web 会議の増加や在宅勤務における社内ネットワークへの VPN 接続数の増加等で、従来より明らかに帯域的に厳しくなってはいるので、この点に関しては何らかの対処が必要になってきています。*4
また、在宅勤務に対する別の側面としてセキュリティに関する課題もあります。
元来、弊社ではお客様が保有するデータや情報をお預かりして業務を進めることが多いのですが、当然ながらお客様の大切な資産を社員の自宅を含めて社外に持ちだすことは出来ないため、こうした業務を行うにあたっては出社して作業をせざるを得ません。
お客様のご理解とご協力の下で情報を整理することで在宅作業を併用させていただける場合もありますが、その数は多くありません。
こちらに関しては弊社だけで解決出来る問題ではありませんが、システム管理側としてもお客様に安心してお任せいただける環境・体制の整備は急務と感じています。

各社員の環境へのケア

在宅勤務を進めるにあたって忘れてはいけないもう一つの要素として、各社員の自宅環境の問題があります。
特に回線環境に関しては業務を遂行する上でも重要ですし、また各社員への負担に直結する問題でもあります。
残念ながら、こちらに関しては現状各社員に任せてしまっている状態であり、会社として十分整備出来ているとは言えない状況です。
今後の社内体制・制度整備の中で定めていく必要があると感じています。

弊社の今後、システム管理としての今後

この様な感じで、問題は諸々ありつつも「在宅勤務」はある程度定着しつつありますが、一方で純粋に「業務効率」だけを捉えてみると、緊急事態宣言発令前より低下していることは否めません。
そうしたことを鑑みると、やはり弊社も今後は徐々に在宅勤務を解除していくことになるかと思われます。
とは言え、世の中の情勢を鑑みると早々に以前の状態に戻ることは難しいでしょう。
また、働き方の変化や弊社のロケーションの多様化も相まって、単純に「全社員が本社に集って業務を遂行する」ことは最早現実的ではない状況にもなっています。
今後はより「効率的/シームレス」な在宅勤務・テレワークを実現するための施策を模索していく必要があるでしょう。

*1:VPN ルータ、帯域保証のある回線、バックアップ用の回線等

*2:緊急事態宣言が解除される辺りまで

*3:こうした問題はこれまでも定期的に挙がるものではあったのですが、特に緊急事態宣言発令後(解除後)に多く聞かれる様になりました。

*4:弊社にとってはまさに現在進行形の問題です。。。