1/6ですらままならぬもの
年を取るにつれて、いろいろなものに対する閾値が徐々に低下して生きている感じがしている、阿部です。
少なくとも負の感情に対する閾値は下げたくないところではあるのですが、中々にままならないものです。
特に花粉に対する閾値だけは下がってほしくないんですが・・・
さて、今回は、誰でも一度は触ったことがある、お手軽乱数発生器、サイコロについてお話させていただければと思います。
これどうやって目を読むんだろう・・・
サイコロといえば一般的には6つの面を持つ直方体のものを思い浮かばれると思います。
これで最大6までの乱数は発生させることが可能*1なのですが、それ以上となるとなかなかに厳しいものがあります。
そこでほかの正多面体を使用した多面体サイコロというものが発生します。
一般的*2に出回っている正6面体以外のサイコロとしては
- 4面体
- 8面体
- 12面体
- 20面体
があります。
8面体~20面体については、振った結果、上になった面を見ればよいのですが、4面体は三角錐形状のため、上になる面が存在しません。
では、どのように目を判断するかといえば、4面体には各辺に数字が振ってあり、振った結果見えている面の底辺に振ってある数字を目として採用します。*3
そのため、4面体サイコロには数字が各面に3つ書かれているので所見では「これどうやって読むんだろう」となること請け合いです。
また、正多面体ではありませんが、
- 10面体
- 30面体
- 100面体
のサイコロも存在します。*4
こちらのほうは各面の出方が一定しないという理由で忌避されることもあったりします。
ちなみに100面体に至っては、形態は立方体というよりはゴルフボールです。*5
振っても止まらず目も特定しずらいと、中々実用的なものとは言えないようです。
乱数発生器がゆえに求められるもの
サイコロは乱数を発生させる道具です。そのため、各面が同一の割合で出ることが(一般的には)求められます。
一方で、一般的なサイコロは面の目に当たる数だけ小さなへこみがあったり、数字が掘ってあったりします。
普通に考えれば、各々の目が発生する可能性に与える影響は微々たるものと考えられるため、あまり問題にはならないのですが、その些細な差すら埋めてしまおうとするゲームがあります。
それが「バックギャモン」です。
バックギャモンの大会では、「プレシジョンダイス」という特別なサイコロを使用することが求められます。
パッと見は普通のサイコロなのですが、以下のような工夫がなされています。
- 素材は透明で中が透けて見えるものであること
- 各面のくぼみはサイコロ本体と同じ比重の物体で埋め込まれていること
これによって各面の条件をほぼ同等として純粋に技術と運だけが介在するようにしています。*6
・・・まあ、その分、お値段もお高くなってはおりますが・・・*7
たとえサイコロといっても奥が深いものです
遊びに使ったり、数学の問題で出てきたりとなじみ深いサイコロですが、歴史も長い分、いろいろと奥が深いものであります。
サイコロにかかわる故事成語も多いので、そのあたりも調べてみると面白いのではないでしょうか。
ちなみに、サイコロの各面が出る確率は各々1/6ですが、6回振って指定の目が出る率はおおよそ66%、期待値1になっても出ない可能性は33%近く存在します。
皆さん、確率と期待値の罠には惑わされませんよう。