iPX社員によるブログ

iPX社員が"社の動向"から"自身の知見や趣味"、"セミナーなどのおすすめ情報"に至るまで幅広い話題を投下していくブログ。社の雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。

オートモーティブワールド2018 出展準備:システムのモデリング

EPLUの加藤です。

当社は、来年の1月に東京で開催される、オートモーティブワールドに出展する事になりました。

www.automotiveworld.jp

今回の展示ブースで、前回よりも進化した内容の展示を準備するべく、展示内容の制作をスタートさせました。

今回の展示では「AIを活用した自動運転車両の開発」をテーマに、モデルベースの開発プロセスの考え方を紹介し、当社で開発したアルゴリズムを搭載した実機によるデモを展示する予定です。

自動運転システムのモデリング

今日は、社内の有志で集まって、全体構想を練るためのブレインストーミングを行いました。

この写真は、システムズエンジニアリングの考え方をベースに、システムを構成する要素を洗い出しているところです。

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「モデルで考える」とは言っても、最初からモデリングツールを使って書き始めるのは困難なので、やはり最初はアナログな手法を柔軟に取り入れるべきだと考えます。

これらの情報をブレインストーミング的に、あまり順序や粒度を考えずに、とにかく書き出していきます。

付箋に書き出したあとは、位置を変えながら関係性を整理していきます。

モデリング言語の記法に準拠していなくても、このように付箋を配置して線を引くだけである程度のレベルの情報は可視化できます。

最初のモデリングはアナログ手法も組み合わせて

お客様との会話でも、「最初はどこからモデリングしたら良いのか?」という質問を受けることがあります。

システムズエンジニアリングでは、Operational、Functional、Physicalという3つのViewでモデル化することを要求しています。

しかしこれは、整理の軸が3つあることを示しているだけで、順序ではありません。

はじめは思いついたところから、やりやすいところからモデルを作っていくというアプローチで問題ないと考えています。

上の写真のように、最初のブレインストーミングでは、参加者それぞれが手を動かしやすい、アナログな手法が便利です。

おわりに

当社のメンバーはモデルベース開発の概念は理解していても、なかなか実際のモデリング作業に従事することも少ないので、このような活動を通してモデリングの経験を積んでいくことが必要だと考えています。

本ブログでは時々、出展準備の状況を発信していきたいと考えています。

じめじめ。むしむし。を乗り切ろう!

お久しぶりです。スズキです。
梅雨の季節になり、湿っぽい空気に腐りかけている今日この頃です。

私の第3回のブログは湿度を題材に身の回りで起こっている現象を簡単に紹介できたらと思います。

Topic

1.湿度ってなに?
2.夏場に冷たい飲みものが入ったコップに水滴がつくの?
3.冬場に白い息がでるの?
4.洗濯物が乾く理由は?
5.番外編

1.湿度ってなに?

湿度とはこの飽和水蒸気量に対して実際の水蒸気量の割合のことになります。
飽和水蒸気量とは空気が含むことが出来る水蒸気の限界の量です。(1m3の空気に何グラムの水上気が含まれているか)
(1m3中10gの水が含むことができる空気に5g含まれていたら5/10*100=50%)
また、温度(気温)が高くなるとこの飽和水蒸気量も高くなるという関係が存在します。
つまり、温度をバケツに見立てると、温度が大きくなるとバケツのサイズも大きくなって沢山水が入るってことになります。

2.夏場に冷たい飲みものが入ったコップに水滴がつくの?

先述の飽和水蒸気量と温度の関係をイメージしてください。
夏場に冷えたコップの周りの空気は冷やされます。
温度が下がることによって空気の飽和水蒸気量も低下し、水蒸気でいられなくなった水は液体としてコップに付着します。
これは「結露」という現象です。
この原理を使った家電製品もあります。(番外編より)

3.冬場に白い息がでるの?

体温(36℃)付近の湿った吐息が寒い外気で冷やされ飽和水蒸気量を超えると発生します。原理は2.と同じです。
白く見える吐息は、水蒸気ではなく水なんですよ。(水蒸気は目で確認することが出来ないぐらい小さいものです)

4.外に洗濯物を干すと乾く理由は?

「蒸発」という現象で洗濯物が乾きます
「蒸発」とは水(液体)液面から水分子が飛び出す水(気体)現象のことです。
この現象は沸点より低い温度で起こり、蒸気は飽和水蒸気量になるまで続きます。
閉鎖された空間に洗濯物を置くと飽和水蒸気量になるまでは蒸発をしますが、限界があります。
風を当てると良く乾くのは洗濯物付近の水蒸気を風で流すことによって「蒸発」の手助けをしているからです。

良い天気(湿度が低い)時に洗濯物が外で干しておくだけで乾く理由です。

5.番外編

ジメジメと戦う強い味方。エアコンの除湿モード、除湿機
原理は先に紹介したエアコンは(熱交換器が)コップの役割をして部屋の湿度を奪っています。
水蒸気は水滴に変わり室外機から外にポイ(夏場の室外機から水が出る理由がわかりますね)
そういえば、夏場に車からも水が滴っている? なんででしょうね。

追記:

某空調メーカーさんと近いうちにお仕事をするかもしれないとエアコンについて勉強していたときに「除湿=電気代が高い!」という私の今まで概念を打ち破られました。その紹介を最後にしたいと思います。
先述の通り除湿はエアコンの熱交換器を冷たくして部屋の水蒸気を捕まえます。
次に熱交換器が通った冷たい空気はエアコンの設定温度になるまで空気を暖めて出すという動作をします。
ん?冷やして暖める?冷やすエネルギーと暖めるエネルギーをつかって空気を出したら電気代は高くなりますよね。
暑いけど、省エネで除湿しようと高めの設定温度で除湿していた私はショックをうけましたが、同時にガンガン冷やしていこうぜ!と思う今日この頃です。
※体の冷やしすぎに注意!

おわりに

以上知っている人は知っている、意外と知らない身の回りの現象についてざっくりと紹介させていただきました。
皆様の糧になれば幸いです。次回は冬なので、たまには趣味のスキーの話ができたらと思います。
雪が恋しい。スズキでした。

ねこ日記(2)

今回のブログ担当のウメザワです。ご無沙汰しております。

最近一気にジメジメと暑くなってきましたね。
クーラー付けないと暑くて起きてしまう位の熱帯夜も多くなってきました。

電気代を節約しながら朝まで起きずに快適に寝れるかどうかの瀬戸際をクーラーのおやすみタイマーで設定するのがプチブームです。
朝まで起きなかったら勝ちです(`・ω・´)


さて、タイトル通り私が担当の時は日記ですからね。
中身はありません。あるのは癒しだけです。

では早速行ってみましょー!!

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「人とくるまのテクノロジー展 2017 名古屋」出展のご報告

iPXの山田です。

6月28日~30日に名古屋で開催された、「人とくるまのテクノロジー展 2017 名古屋」に出展しました。

物体認識のデモ展示について

弊社はコーンズテクノロジー(株)様のブースの一角をお借りして、デモ展示を行ないました。
今回のデモ製作を担当した、弊社の小川と廣崎です。

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今回は、赤外線センサー FLIR Boson®Deep Learningを組み合わせた、一般物体認識のデモを展示しました。

以下、開発者の小川より概要の説明です。



今回のデモ作成を担当した、iPX の小川です。
今回展示したデモの概要を簡単に紹介します。

デモ概要

デモの仕組みは、赤外線センサーのFLIR Boson® が捉えた熱情報を画像として可視化し、その画像に対してDeep Learningを用いて一般物体認識を行うものです。

一般物体認識は、画像から物体の種類とその物体がどの位置にどれ位の大きさで存在するかを推論する仕組みです。

認識モデルは、SSD(Single Shot MultiBox Detector)によってニューラルネットワークを構築しました。
ニューラルネットワークのモデル構築は、学習済みの画像認識モデルであるVGG16に対して転移学習を行ないました。
転移学習に必要となる教師データは、赤外線センサーで取得した画像にアノテーションを付与して作成しました。

SSDの特徴は、比較的軽いモデルでありながら精度が高いので、リアルタイムの物体検知に向いていることです。

またインファレンス(推論)時に使用した実行環境は、自動運転車向けAI車載コンピューターであるNVIDIA® DRIVE™ PX 2を用いています。

教師データには1万枚以上の画像データを用意しました。
これらの画像データに対して、1枚ずつアノテーションを付けていきました。
この作業は、内製ツールを作成して人海戦術で行いました。

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弊社では自動車制御開発、プロセスエンジニアリング、ソフトウェア開発の能力をベースに、Deep LearningやCUDA等、GPUを活用した技術サービスも提供しています。



ご来場いただいた方にも反響が大きく、皆様熱心に聴いていかれました。
ブースにお越しいただきました皆様、誠にありがとうございました。
またこのブログ記事を見てご興味のある方がいらっしゃいましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。

他ブースを見学した感想

私は入社してまだ日も浅いので、勉強のために他社のブースも見て回りました。
来年のビックサイトで開催されるオートモーティブワールドの出展に際して、自社ブースのデザインを担当するため、各社どういった
展示の見せ方をしているかを意識しながら見学しました。
最新のターボシステムやステアリング、ギアの実物展示の他、解析システムや自動運転などのデモもあり、各社とても分かりやすく印象に残りやすい展示であったように感じます。
ドライブシュミレーションやVRの体験デモもあり、来場者に楽しませながらPRをしようという創意工夫がありました。
私も来年の展示に向けて、今回得た学びを元に、ブースデザインを考えていきたいと思います。

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最新のカーテクノロジーに触れることができ、とても有意義な時間でした。

自動運転とトロッコ問題

ご無沙汰しています。
相変わらずの雨男っぷりを発揮していますishizawaです。
当日は曇り予報だからと洗車をすると毎回雨に降られてへこんでます。
(晴れの日は洗ってる途中から乾くんで汚れが残りやすいんですよね)

ブログ担当少し前に大体体調を崩すのは何故なんでしょうかね。
今年は3月末にインフルエンザにかかりました…orz
だんだん暑くなってくる時期なので水分補給はしっかりしましょう。



今回は去年出たセミナーで話題に上がったネタを書こうと思います。

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