iPX社員によるブログ

iPX社員が"社の動向"から"自身の知見や趣味"、"セミナーなどのおすすめ情報"に至るまで幅広い話題を投下していくブログ。社の雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。

最近思うこと

こんにちは、ヤマダです。

最近歩けば歩くほど日本がゆっくりゆっくり終わっていく音が聞こえるのですが、それを大学の後輩に話すと後輩もそう感じているようで、既に若年層はそれに気づきながらもだましだまし貧しく生きているような状況なのですが、日本人として何ができるのだろうかと思ったり、あるいはもがいても何もできない場合は国外に出ていくしかないのか…?と思ったりしている毎日です。

この前IT×女性の転職という事で、IT職未経験の女性を対象としたイベントに出て、対話形式の座談会や質問会を行ってきました。
結構な人、おおよそ40人位?が入り、弊社含めた3社が対談したのですが、おおよそ世間がいただいている技術職に対するある種のあらぬ期待みたいなものが感じられて個人的には結構ギャップでした。
彼女らからの話っぷりから「手に職」、「安定」とそういう辺りを求めているように感じたのですが、この分野のみを単純に学んだからと言って生涯手に職が手に入るとは個人的には思わないのですが…。
「何の言語学んでおけばいいですか?」、「プログラミングを習得するのにどの位の年数掛かりますか?」という質問が多く、かつその仕事(作業と言い換えた方が良いかも)をしていれば将来は安泰、安定したお給金を会社がくれるというイメージが強いようで…。
いや知らないからこそ、そういう印象が強いのは分かるし、家庭を持っている・子どもがいるとそういう事柄に安定性を求めたくなるのは重々分かるのですが…。

(あと個人的には、自分が今ついている/過去ついていた仕事から何も得られなかったような口っぷりなのが中々クるものがありましたね、自分が歩んできた時間が無駄であったとは、誰しもが思って欲しくないなと思います。その経験から自分を形成してきたエッセンスはあると思うので。)

どんどん定型作業や事務的処理はオートメーション化(もしくは極端な低賃金で雇える人材)に置き換わっている訳で、その流れにおいて○○のコーディングができます!と言うのは直近しのぐ力にはなりえても、ゆくゆくは人間がする仕事ではなくなるんですよね。
合理化されるのは、創造的な頭がいらない領域です。

ちょっと話が変わりますが、「Detroit:BecomeHuman」という、アンドロイドが人間社会に台頭する2038年のデトロイトが舞台のゲームがあり、よくゲーム実況を見ているのですが、そのゲームではアンドロイドに仕事を奪われた人間への反アンドロイド精神や自我を持ったアンドロイドと人間の対立が描かれており、そのゲームを見ながら人間と人間でない物を分かつものは何だろうなと考える時があるのですが、人間の人間たる所以はやっぱり意思と創造性、抽象化だと思うんですよ。

どんどん社会が手軽で便利で複雑になってくるにつれ、ブレイクスルーな戦略/アイディアを創る創造性と思った事を推進する確固たる意志が人間の大切なスキルとして残っていく。
かつ、上記のスキルは今後色んな分野で求められてくる。
経営判断はもちろん、技術職だけでなくマーケティング、財務、経理、企画、営業、渉外、人事、全ての役割と全ての産業を横断して。
また、世界を俯瞰した目線で見たり、少ない情報で決断する抽象思考も求められてきます。
いかに創造性を発揮できるか、いかにクリティカルな戦略/戦術を立てられるかが今後人間、日本が生き残っていくには必須ですよね…。
ので、そのイベントの場では「書ける言語で採用を縛る会社は受けない方がイイっすよ。」と発言しました…(笑)。

こういう思考(デザイン思考/クリエイティブ思考とかいう陳腐な言葉で表現したくないのですが、)幼少の中で教えてくれる場が日本は極端に少ないですよね…。
決断自体に正解は無いですし、アカデミカルに手法を教えるという場は大学等であっても、少なくともそもそもそういう思考を持っていなければいけないという意識と、個人が環境やその個人自体を変える土台として、自分自身をいかに理解し、そこからどう創造性・行動に繋げていくかという考えが就職時には必要だと思うのです。

少なくとも自分自身はその創造性を磨き続け、凡庸に落ちず、育ててくれた環境や人間に還元していきたいと最近は考えています。